北口雅章法律事務所

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上野友慈・大阪高検検事長と,山本真千子・大阪地検特捜部長の采配が「カギ」を握る。

「森友問題」に係る疑惑で,財務省が公文書の「書き換え」=「改ざん」を認めた。

周知のとおり,事の発端は,先の3月2日の朝日新聞のスクープ記事だった。

具体的には,森友学園に対する国有地売却の経緯を記載した決裁文書の内容のうち,
契約当時(平成28年6月当時)には記載のあった「安倍昭恵」氏の関与部分等の,
重要部分(安倍氏にとっての不都合部分)が尽く「抹消」=改変されたうえで
国会議員に交付されていた疑いが濃厚にある,という記事であった。

そして,昨晩の一面(前掲)でも,朝日新聞は「昭恵氏の名前削除」の大見出しを置き,
「森友疑惑の核心」にメスを入れているのであって,一連の朝日新聞の記事は,
ある方向性をもっていることが明らかだ。

そして,このような「強固な独裁政権」を揺るがす重大記事(3月2日)は,
財務省が「自白」する前段階で公表され,かつ,財務省も,その後に「万事休す」とばかりに「白旗」を挙げているのであって(つまり,結果として,朝日新聞のスクープ記事は,「問題の核心」を突いていたことになる。),

朝日新聞といえども,よほどの確信・確証と覚悟がないと書けない。
朝日新聞が,ネタを独自に調査・入手したというよりは,朝日新聞にネタをこそっとリークし,朝日新聞を介して,
世論を一定の方向に導こうとする計略のもとに動く,
“黒幕”(=知恵者)が背後に存在した,と考えた方が自然かつ合理的であろう。
マスコミを使った世論操作をするとすれば,誰か?
 ひょっとして,大阪地検・特捜部ではないか? 
というのが過去の経験則からくる私の直感(「読み」)であった(客観的な根拠はないが)。

と思っていたところで,
週刊朝日(朝日新聞に関連し,ネタのオコボレにあずかれる地位にある。)の記事において,さりげなく,大阪地検特捜部の動きに言及されてるところをみると,上記直感は,ほぼ「確信」に変わってきた。

週刊朝日(3月23日増大号)の記事では,
山本真千子・特捜部長(大阪地検)の捜査指揮に触れ,
それを後押しするかのごとくに,上野友慈・大阪高検検事長(特捜部でお経験あり)が,
人事異動でこの2月に着任し,捜査を進める方向にある旨の記事を報じていた。
上野検事長(大阪高検)は,林眞琴検事長(名古屋高検)と同期・同年齢。

かつて,東京地検特捜部が,吉永裕介検事の現役時代に次々と大物政治家の疑獄事件を摘発した際,「検察ファッショ」といった批判を浴びた時期がある。
検察の強権発動に対する如上の感情論的な批判をかわしつつ,マスコミを通じて,世論の「反アベ」的な「空気」の醸成という形での「地ならし」をしておいて,佐川元理財局長の摘発から,おもむろに,一挙に官邸に「メス」が入れば,大阪地検・大阪高検は,かつての「汚名」を晴らし,名声を挙げることも十分に可能であろう。

(平成19年版「司法大観」より)

いずれにしても,「アベ1強政権の驕り・歪み」を正せるかどうか,
山本・特捜部長と,上野・検事長の二人の采配がカギを握っているといっても,過言ではない。

「敵」は「アベ政権=『(立憲主義破壊者にして,平和主義憲法・反対者)」。

これは,「正義の闘い」だ!!

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弊ブログ「ニュース解説 『アッキード事件』の行方」

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