北口雅章法律事務所

弁護士のブログBlog

「軍服を着た歌姫」の正体

先日(2010-05-13),
「『ロシア民謡』のオススメ」と題するブログを投稿したときに,ちょっと,気になっていたことについて,このほど,ブログ読者からご教示いただいたので,紹介しておきたい。

 

私が気に掛けていたことは,二つ。
「献花のあるロケ地」は,何処か?
歌手(НурЧолпонさん)が着きている「軍服」が単なる「衣裳」として纏われているのではなく,見る人が見れば「階級」が判るように「記章」が示されていたことだ。

 

教えてくださったのは,元RCC中国放送局員(広島在住)の方。
歌手の名は,ヌル・チョルポン(Нурчолпон)さんで,キルギスの民族音楽トップクラスの歌手で、エスエヌゲー(CHΓ)独立国家共同体でもトップ表彰を受けてみえるとのこと。

撮影場所は,キルギス共和国の首都(ビシュケク)にある「ドイツ戦戦勝記念公園」「戦没者慰霊所」。あの炎は平和祈念の火で、広島の平和記念公園の炎と同様,絶やされることはなく,毎年、キルギス大統領が参拝して献花する神聖な場所で,ここで不敬行為があれば,日本で言うところの「礼拝所不敬罪」の適用対象となる。したがって,この場所での撮影には,許可が必要で,たとえ「番組制作、演技のためであっても、自身の軍歴を偽ってはなりません」とのこと。

彼女(НурЧолпонさん)の着衣は,彼女が兵役時に自ら着ていたキルギス陸軍の制服で、両肩にある階級章も彼女の(除隊時の)階級は「中尉」で、高等教育を修了した才媛であることが示されているとのこと。

 

ちなみに,キルギス共和国は,今話題の中国・ウイグル地区の隣国。

(青色矢印が,キルギス共和国。赤色がウイグル地区)