北口雅章法律事務所

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中山泰秀・防衛副大臣の「逸脱」行動の真意

中山泰秀・防衛副大臣(自民党・衆議院議員)が,「官邸を無視して(?)」,東京五輪の開閉会式のディレクターを解任された小林賢太郎氏の「ユダヤ大量虐殺(ホロコースト)ごっこ」の問題を,アメリカのユダヤ人人権団体(SWC)に通報していたことが問題視されている。

 

これに対するネット民の,中山・防衛副大臣への批判は少なくない。

 

 

中山・防衛副大臣のスタンド・プレーの本意は,いち早く特定団体に「通報」するによって,SWCへの忠誠心をアピールするとともに,SWCと自身との「太いパイプ」を保持しておきたいという個人的利害があったことは,もちろん,そのとおりだろう。

だが,この時期,このタイミング(東京五輪開会直前)で,SWCに対し,「官邸を無視(?)」した形で(岸防衛大臣に了解を取っていないとは断定できまい)通報することで(「通報」した事実も秘密裡に拡散させた可能性がある。),「ホロコースト」に絡む人権問題に対する世間の注目を集め,世論を喚起することの意図・狙い(実際,「ユダヤ大量虐殺ごっこ」の動画がネット上で拡散しているという。)は,上記個人的利害とは別のところにあるのではないか?
 端的にいうと,「真の狙い」は,中国共産党へのウイグル人大虐殺=ジェノサイド(現代版ホロコースト)への「当てつけ」ではないのか。北京五輪(冬期)への波及効果を狙った,と考えるのは穿ち過ぎか。

「中国共産党のウイグル人権弾圧」に対する「批難決議」を妨害するヤツらの行動を封じる意味があるのではないか?,と考えるのは,的外れか?