北口雅章法律事務所

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現代版イソップ物語 第1話

  夫婦(めおと)となった,否,番(つがい)となった雌雄2匹のヘビがいた。
  一方(妻)は,「龍神の化身」と崇められた白ヘビの子孫で,他方(夫)は,「陸の王者(慶應)」じゃなかった,「陸の王子」に選抜され,「八岐大蛇(やまたのおろち)」の末裔を自称する青大将。二匹は,出自こそ違っていましたが,「似た者夫婦だ」と評判になりました。どこが似ているかというと,①知的レベルが同一であること(同じ大学出),②自己中心的なナルシストであること,したがって,③親友(親しい同輩)がいないし,親しい先輩も後輩もいないこと,④「金がなくて困った!」という「貧乏」の経験が全くないこと,したがって,⑤超楽天的な性格であること,したがって,⑥脱皮すれば,「極楽トンボ」に生まれ変わることができるなどと本気で考えていること等々。
 ただ,唯一,二匹の性格で,違うところがありました。
 それは,絶対的な違いではなく,相対的な違い(いわば程度の違い)ではありましたが,「否定的な外聞」に対する抵抗力の有無,普通の神経であれば,良識・良心の呵責を覚えるはずの批判に対する感知能力の有無,総じて,「恥の意識」の有無(厚顔無恥か否か)にありました。
 このため,「恥の意識」があり,「否定的な外聞」に対する抵抗力が相対的に弱い方の,雌の白ヘビは,「龍神一族の掟(おきて)」を破って,青大将と夫婦の契りを結んだ後,出自の違いに由来する「文化」の違いのため,精神を患いましたが,離別しようか否か思い悩んでいるうちに,とうとう雄の青大将に丸呑みにされてしまいました,とさ。