北口雅章法律事務所

弁護士のブログBlog

降る雪や 昭和は遠くなりにけり

「降る雪や明治は遠くなりにけり」

中学時代に学んだこの名句は,俳人の中村草田が,母校の小学校を訪問したときに詠んだ句らしい。折しも,雪が降ってきたので,俳人は,大喜びで外套を着て外に飛び出した幼少時にタイムスリップしたかのように,小学校時代の思い出に耽ったのかもしれない。だが,ふと我に返ると,既に20年以上も,時が経っている。

今日の名古屋は,昼過ぎまで雪が降っていた。
だが,ベランダに降り積もった雪をみても,何の感懐も湧いてこない。

わが母校の小学校校舎は,名古屋市の中心にあるテレビ塔に最も近い位置にある。だが,かつての校舎は老朽化し,改築という名目のもとに破壊された。今となっては,母校を訪問しても,外観が違うのだから,何の懐かしさも蘇らない。当時の痕跡として,唯一,二宮金次郎の石像は未だ置かれているだろうか。寂しい限りだ。