北口雅章法律事務所

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ツバメ(燕)の歌

ネットで,可愛いツバメ(燕)の子ども達の写真をみかけた。

 

そこで,万葉の人々は,どのような眼で「ツバメ(燕)」を見ていたか?と思い,万葉集を調べてみたら,何と,観察対象として「ツバメ(燕)」を詠んだ歌は一首もないようだ。
 万葉集の和歌で「ツバメ(燕)」が登場する歌は,わずか一首。しかも,「ツバメ(燕)」の有り様を詠んだ歌ではなく,「雁(かり)」の有り様を詠んだ歌(「帰る雁を見る歌」)しかなかった。

燕来(く)る時になりぬと雁がねは本郷(くに)思ひつつ雲隠(がく)り鳴く
  (巻19-4144)
[大意]ツバメが来る季節(夏)になったと,雁は,故郷を思いつつ雲に隠れて鳴いている。

(注:雁は,春が過ぎると,北に帰る。)

 

[R4.6.10 追記]

オークションでみかけた,宮田雅之作のツバメ