弁護士のブログBlog
ツバメ(燕)の歌
- 2022-06-07
ネットで,可愛いツバメ(燕)の子ども達の写真をみかけた。
そこで,万葉の人々は,どのような眼で「ツバメ(燕)」を見ていたか?と思い,万葉集を調べてみたら,何と,観察対象として「ツバメ(燕)」を詠んだ歌は一首もないようだ。
万葉集の和歌で「ツバメ(燕)」が登場する歌は,わずか一首。しかも,「ツバメ(燕)」の有り様を詠んだ歌ではなく,「雁(かり)」の有り様を詠んだ歌(「帰る雁を見る歌」)しかなかった。
燕来(く)る時になりぬと雁がねは本郷(くに)思ひつつ雲隠(がく)り鳴く
(巻19-4144)
[大意]ツバメが来る季節(夏)になったと,雁は,故郷を思いつつ雲に隠れて鳴いている。
(注:雁は,春が過ぎると,北に帰る。)
[R4.6.10 追記]
オークションでみかけた,宮田雅之作のツバメ