北口雅章法律事務所

弁護士のブログBlog

ロシア戦線,異常あり

「逃がした魚は大きい」というが,
「捕まえた魚が大きい」というのが今回の話題

 

 

「ロシア軍のウクライナ侵攻を指揮する司令官シチェボイ陸軍中将がウクライナ軍の捕虜となった。」ことを,その司令官がひざまずいた屈辱的ポーズの動画とともに,現地メディア(ルビウ・ジャーナル)が報道した」と米国ニューズウイークや英国デイリー・エクスプレスが報じた,という。

 

このことは何を意味するか。

 

「ルビウ・ジャーナル」によれば,彼は,「中佐の軍服を着て逃げていたところを捕まった」とのことである。「中佐の軍服」の兵士を捕まえてみたら,偶々「中将」だったなどというわけがない。「中将」を狙って,「中佐の軍服」の男を「生け捕り」にしたに決まっている。つまり,ロシア軍の通信手段(無線か携帯か知らんが)が,ウクライナ軍によって傍受され,筒抜けになっている,ということであろう。となれば,「中佐の軍服」の男が「中将」であることは,彼に「自白」させるまでもなく,また,既に捕虜となっている彼の部下らから本人確認をさせるまでもなく,ウクライナ側に割れているということだ。恐らく,「中将」を「生け捕り」にした後,彼の直近の部下たちは,本国の軍令部に「シチェボイ中将が捕まった」と報告しているであろうが,このような報告についてもウクライナ側に傍受されているということであろう。そして,上記ニュースの伝わり方をみると,米軍・英国軍がウクライナ軍の諜報活動に支援していることは明らかであろう。

昨日,朝日新聞が,ロシア軍の「ハルキウ州」からの撤退を報じたが,「シチェボイ中将が捕まった」場所は,「ハリキウ州地域のバラクリヤ近郊」とのこと。

 先日,丸善で平積みされていたので,購入した「13歳からのウクライナ戦争・150日新聞」は,わかりやすく,ビジュアルにウクライナ戦争の経過が説明されている。同書では,7月23日までの「侵攻地図」しかでていないが,ハルキウの場所を確認すると,下掲のとおり。

3月15日時点の「侵攻地図」(下掲)と比べてみても,ウクライナ軍が反転・攻勢に転じたことは明らかであろう。司令官の屈辱的な「生け捕り画像」を拡散され,ロシア軍兵士らにばらまかれ,投稿を呼びかけられたら,ドッと,ロシア軍の士気が下がるに違いない。北朝鮮の義勇兵に最前線にでてもらって,踏ん張ってもらうのかな。

 

 

さて,ロシア国内では,プーチンにお寒い風が吹いているようだ。

地方の地区議会では,プーチンの辞任要求の決議

 

プーチンの郷里では,プーチンを国家反逆罪で告発の動き

 

それにしても,この男にだけは,言われたくないセリフ