北口雅章法律事務所

弁護士のブログBlog

「多生の縁」では,「日本の法曹界」は狭い?

昨年来,被告人のゴーン氏が,保釈中にレバノンに海外逃亡した件が,
法曹関係者の間でも,衝撃をもたらしている。

 

そこで,槍玉にあげられているのが,
保釈決定をされた島田一判事(東京地裁)と,
主任弁護人の,「無罪請負人」こと弘中惇一郎弁護士

(文=有森隆/ジャーナリスト)

「袖触れ合うも多生の縁」とはいうが,私自身,
ゴーン氏の件にかかわった法曹三者のいずれとも,
「袖触れ合った」経験は,全くないわけではない。

ゴーン氏の捜査を指揮した,東京地検特捜部長森本宏くんは,司法研修時代のクラスメートだったし,ゴーン氏の当初の弁護人であった大鶴基成元検事(元東京地検特捜部長)は,私の司法修習時代,実務修習先(大分地検)で御世話になったことは,既にブログでも書いた。信頼できる裏情報筋によると,大鶴元検事のご用命は,どうやらルノーの差し金だったようで,ゴーン氏の無罪放免が困難だと察知するや,ルノーも「日産ゴーン事件」から手を引き,現弁護人である弘中惇一郎弁護士らに引き継いでもらった模様。

さて,今回,槍玉に挙げられている島田一判事は,
私が,弁護士登録後,初めて死刑求刑事案の国選弁護人を務め,
死刑判決をいただいたときの,右陪席裁判官だった。
反省悔悟の情を切々と訴える被告人・弁護人らの弁論に,
目頭を潤ませてみえたのが印象的だった「温情派」裁判官だ。

 

そして,弘中弁護士はいわずと知れた著名弁護士。

かつて,弘中先生は,医療事故情報センターの副理事長をされていたが,
薬害エイズ事件で,安倍英医師の弁護人に就任されたことで,同センターとは袂を分かったが,私も,その当時,同センターの常任理事をしていたこともあって,私も弘中先生も含む複数の弁護士が共通の被告としていた某医療法人(美容外科を標榜して,全国展開し,各地で医療事故を頻発させていた。)に対する訴状等の情報交換をさせていただいたことがある。