北口雅章法律事務所

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レクサス暴走事件と元特捜部長の弁明

元特捜部長について言及した,私の過去のブログに対するアクセス数が,
急激にふえた…と思ったら,初公判があったのですね。

新聞記事をみただけでは,
刑事裁判の状況は全く見当もつかないが,
検察側の「アクセルペダルの裏に強く踏み込むとできる痕跡があった」という主張には,疑問符がつくし,仮に証拠写真があったとして,事故当時に出来たという証明ができるのかぁ?という疑問がある反面,
被告人側の「ドアを開けた際に車が動き出した」,「足はペダルに届かない状態」というのも,
やはり疑問符がつく。
「ドアを開けた際に車が動き出した」という事実があれば,
咄嗟に,運転席上で姿勢を戻して,「アクセルかブレーキか」
いずれかのペダルは踏んだであろう。

アレだけの車の破損状況(当時の週刊誌に載った写真は上記のとおり)からすれば,
論理則・経験則としては,
(ブレーキ・ペダルと誤信して)アクセルを踏んだ,と考えるのが自然であろう。

それにもかかわらず,
「鬼の」元特捜部長が,「天地神明に誓って」
「足はペダルに届かない状態」だった,と弁明すれば,
検察の有罪立証に「合理的な疑い」が生ずるのであろうか。

あるいは,

たとえ「天地神明に誓って」弁解しても,
「合理的な疑い」までは生じないであろうことを内心自覚されつつも,
「情状論だけの」無様(ぶざま)で,カッコ悪い公判にはしたくない,という矜恃があるのかな。

 

ブレーキを踏んだつもりが,・・・

まさか,・・・・

一瞬のことだから,なぁ・・・