弁護士のブログBlog
お薦め本 : 宮部みゆき著「きたきた捕物帖」
- 2020-07-27
「北(きた)」「喜多(きた)」のご縁で,拝読させていただきました。
「伏線」が多く,それなりに頭を使いますが,私の恒常的に疲れた頭でも,
面白く拝読させていただきました。
・・・だそうです。
「床下から這い出てきた百足(むかで)を見るような目」
「踏み潰された蝦蟇(がまがえる)のような顔」
・・・形容も的確です。
「・・・世間によくありすぎて,げっぷが出るような成り行きだ。
・・・男の方は道楽息子の遊び人で,女の方はおぼこ娘。
しかも,半年足らずの短いいちゃいちゃの挙げ句に妊んでしまっているとなると,これまたげっぷが出そうなほどに揉めるネタがあるたっぷりである。」
・・・作者の性格が読めますね。
この手の本(シャーロックホームズもそうだが・・・)は,
やはり,地図を付けておいてくれると,位置関係が頭に入りやすい。
※追記
褒めてばかりではいけないので,若干難を言うと,
第4話には,やや違和感があった。
母子家庭で苦労して育ててもらい,それなりの身代を築いた人物が「賭博」仲間をつくるか?,
いくら認知症になったとはいえ,また,「尊属殺」の下手人にならなくとも,それに絡むか???