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大塚国際美術館の圧巻 その3

今から,2年以上も前(2020-08-02),「オランダ最大の画家」レンブラントの自画像のことをブログに書いた。エルンスト・H・ゴンブリッチの名著「美術の物語」(河出書房新社)に掲載された,下掲・自画像は,「50歳前後」のレンブラントの顔,とのこと。

 

上掲・ 自画像だけでも,「類例のない自叙伝が浮かび上がってくる」(エルンスト・H・ゴンブリッチ)のであるが,大塚国際美術館では,「テーマ展示」のコーナーで,一挙に,多数の「レンブラントの自画像」を比較できる。

比較的若そうな時期のものから配列すると・・・

 

叙上の自画像群から,彼のどのような人生が浮かんでくるであろうか。

1606年 裕福な製粉業者の息子として,ライデンにて出生
1631年(25歳) 首都,アムステルダムへ移住
      肖像画家として頭角をあらわし,金持ちの娘と結婚。
1642年(34歳) 最初の妻が死去。人気に陰り。
1657年(49歳) 自宅売却,収集品は競売にかけられる。
      献身的な愛人と息子のおかげで,破産は免れる。
1669年(61歳) 死去

 

 どうやら,傑作は,苦渋に満ちた,沈着な観察から生まれるようだ。