弁護士のブログBlog
「院展」に出向く その1
- 2025-11-22
本日は、「院展」初日。
招待券を御恵贈いただいたので、鑑賞に出向いて来た。

牧田宏之作「銀の沼」
落ち着きのある自然を味わう風景画か。

雰囲気を味わうには、写実的なリアリズムは無用なのかもしれないが、…
フォーカルポイント(と思われた)赤○部分にある、「絵の中心になる朱色」は何を意味するか? 鑑賞者の眼は自然とフォーカルポイントを捉えるが、そこから南東方向にリーディングラインを形成する木陰は、そのラインの左下で平行する太い2本の木陰ラインと異なり、本体と対応していないように思えるが…、はて? 恐らく、黄色矢印の方向から光が射しているので、黄色矢印の先端の木陰は、それと対応する本体(樹木)の存在を想像できるが、橙色の木陰部分は、対応するはずの本体(樹木)があるのかな…? 秋田麻早子著「絵を見る技術」(朝日出版社)を読むと、ついつい小うるさいジジイになる。
会場で、出品者とみられる女性画家が、「先生!」と声をかける先のご老人をみると、「ややっ?田渕俊夫先生かな?」と思いきや、やっぱりそうだった。しばらくすると、何名かの出品者が、ご自身の作品の前で解説され、次いで、田渕先生(東京藝術大学名誉教授)が講評されていた。

田渕先生の絵は、いつも分かり易い。

田渕俊夫作「悠々」

年々、「芸術の秋」は短くなっていく気がする。