北口雅章法律事務所

弁護士のブログBlog

弁護士が,ビクッとするとき

先日,義理の伯父貴(妻の伯父)から,またまた新刊本が贈られてきた。
伯父貴の著書で,「統合失調症は回復します」というタイトルだ。
(これまで,NPO法人の通信誌に連載していた巻頭言や講演録をまとめたとのこと)
伯父貴は,内科開業医を既にリタイアされ,
精神障害者の生活支援活動等に従事されている。

前から,何で,内科医が精神科を手掛けるようになったのか?
と疑問に思っていたところ,その理由が,御著の冒頭に書かれていた。

地域密着型の開業医をされていた伯父貴は,
通院困難な高齢者のために方々に往診に出向いていたが,
何千件もの往診を手掛けていたところ,
月1度通っていた90歳代のある女性のお宅に,
伯父貴をこっそり見ている30歳くらいの娘さんがいた。
そこで,家人に「お嬢さんですか?」と尋ねたが,言葉を濁したという。

3,4年と通っているうちに,この医師になら打ち明けてもいいと思ったのか,
お母さんが,「実は,あの子『さっちゃん』は,18,19歳のころに,
分裂病(現在の統合失調症)の症状が出たのです」とのこと。
今から60年も前のこと。
信仰を勧められ,自宅中庭に社を建てたが軽快せず,
精神科病院での入院を経て,自宅に戻ってきていたとのこと。
父親の職人仕事を一緒にやってきた29歳のご子息は,
見合いのたびに,姉のことで結婚話は尽く破談となり,
『さっちゃん』が大声を出すので,何度夜逃げをしようと思ったかしれない,とお母さんは言う。

「こうして月に一度,お母さんに『さっちゃん』の心配について話を聞くのが
僕(伯父貴)の仕事になっていきました。そのうち私は,
これは統合失調症という病気の問題ではなくて,人権の問題だと考えるようになりました。」

ここで,ビクッとした次第。

そこで,伯父貴は,
「精神科の勉強はしないでいようと思っていましたが,『さっちゃん』のことをきっかけに,精神科について勉強し直してみようと思い,・・・」ということで,
「ここの病は,こころで癒す」という趣旨のことを書かれています。

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