北口雅章法律事務所

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「見せしめ」 は,菅義偉・官房長官への「当て付け」か?

河井克行・前法務大臣夫妻の捜査情報の公表が,
激しさの度合いを増している。
まるで「見せしめ」のような過熱報道ぶりだ。

 

検察の激しい「怒り」と「報復感情」が看取される。
この「怒り」の矛先は,もちろん河井夫妻に向けられたものではなく,
「官邸」,この場合は,
菅官房長官に向けられた「当て付け」
であろうことは,明らかではないかと思われる。

「検察庁の人事構想」に違法・不当に介入,妨害され続けてきたことで,蓄積されてきた鬱憤(うっぷん),具体的には
1.K川・前東京高検検事長の,「違法な定年延長を敢行し
2.その反則ワザの理由として
検察庁法の解釈変更」,「口頭決裁などというふざけた理屈をデッチ上げ
3.あげくの果てに,「首相の裁量による検事定年延長制度」法案を打ち出し,
さらには,
4.検事総長には,法律上,K川・前検事長の人事権・懲戒権がないにもかかわらず,「訓告処分」に止めたことの責任・非難を稲田総長に転嫁しようとした,諸々の事情が背景にあり,それら「鬱憤(うっぷん)晴らし」の代償・報復措置であることは明らかだ。

「官邸」,上記諸事情の「陣頭指揮」に当たったものと合理的に推認される
「菅官房長官」に対する「当て付け」,「憎しみ」の発露・噴出さえも感じるのは私だけではあるまい。

検察が怒るのも無理はない。この怒りは,全弁護士会,「国民的怒り」でもある。