北口雅章法律事務所

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「円空仏(ENKU)」の芸術性と神秘性

これは,岩屋観音堂(岐阜県美濃市片知)所蔵の
十一面観音像の写真だが,この写真を見ただけでは,
全体の像容はわかっても,この円空仏の真の芸術性は,わからない。
が,拡大写真を観ると,・・・

老婆の口元→頬→顎に向かって流れる皺の曲線が,
自然の木目によって,絶妙に描かれている。
私は,ここに,円空の真骨頂たる芸術性と,神秘性を感じる。

 

これは,神明神社(岐阜県関市伊勢町)所蔵の善財童子像。
顎の頂点から年輪が波紋のように拡がり,その拡がりが,
やや上向きに頭を傾け,
心地よく瞑想に耽る僧侶(善財童子=円空自身)の顔の上を
静かに流れていく。涅槃の境地といったところか。

 

円空の善財童子は,上を向いて瞑想する。

(円空学会・フェイスブックより)