弁護士のブログBlog
「キュウリの馬」
- 2018-01-15
35年前に一人息子を亡くし,
35年間の「夫婦ふたり暮らし」を経て,
未亡人となったご婦人の心理について,高校生にこれを理解せよ!!
っていうのか。
難しいんだね。
最近の「大学入試センター試験」って。
(最近の国情を思うにつき,出題の趣旨はわからんでもないが。)
直木賞作家・井上荒野の小説「キュウリいろいろ」からの出題だとか。
「馬に乗って帰ってきてほしかったし,
一緒に連れていってほしかった。」
だと? 母性本能に裏打ちされた「女心」は分からないではないが,
男は,所詮「種馬(たねうま)」か??
まあちと,Delicacy (デリカシー)が欲しいよね。
「からかう口調」
の裏に隠れた,「男心」などわかるまい。この主人公には。
(でも,作家は,わかってらっしゃる。)
「…それまでの無邪気な微笑み(ほほえみ)がすっと消えて,
暗い,寂しい顔になった。」
ウ~ン,わかるわかる。だわなぁ。
なんてな,心の機微(きび)を読み取っている精神的余裕など受験生にはあるまいに。