北口雅章法律事務所

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佐川国税庁長官辞任! 大阪地検特捜部の「汚名」挽回なるか?

佐川・国税庁長官が,ついに辞任した。

 先般3月2日,朝日新聞によれば,いわゆる「森友問題」をめぐって,国(財務省)が,学校法人・森友学園(大阪市)との国有地売買(不当廉売)の際に作成した決裁文書として,財務省が,問題発覚(平成29年2月)後,国会議員らに開示した文書の内容について,実は,改ざんが施されていた疑いがあること,具体的には,財務省近畿財務局の管財部門が局内の決裁を受けるために作った当時の文書には,学園側から「借り受けて、その後に購入したい」との要望があり、近畿財務局が「本省理財局に相談した」との記載,「学園の要請に応じざるを得ないとの結論」になったとの記載,「特例的な内容となる」として「理財局長の承認を得て処理を行う」とし,平成27年4月30日付で承認を得た旨の記載等が含まれてたにもかかわらず,財務省から国会議員らに開示された決裁文書では,これらの各記載が尽く抹消されていた,とのこと。

 なお,「森友問題」については,
 私のブログ「 https://www.kitaguchilaw.jp/blog/?p=664 」も読んでネ。

 当該公文書の改ざんが,有印公文書偽造罪・同行使罪又は虚偽公文書作成罪のいずれかの犯罪を構成することは自明であろう。

 

そして,「欺瞞的な(ゴマカシ・マヤカシ)答弁の常習犯」こと佐川氏が,ここにきて,疑惑の濃厚化に耐えられず,ついに辞任!

 「アベの腰巾着」こと佐川氏の上記犯罪関与の嫌疑が濃厚に生ずることが自明であろう。佐川氏の国税庁長官への抜擢が,「アベ首相=麻生財務大臣」による「見返り人事」の側面(アベ政権への表面的な言い逃れに協力した佐川氏の「功績」に対する「返礼」としての昇格人事の性格)を否定できない以上,

「官邸」に「メス」を入れられるか?

そのために,佐川氏に口を割らせること(正直に「ゲロ」=自白させること),これが,大阪地検特捜部に課せられた使命であり,事件の全容解明が,その職責である。

まさに,大阪地検の特捜部の「腕の見せどころ」,「正念場」にして,
村木・元厚労省局長の捜査に絡むデータ改ざん事件での,
「特捜検事への信頼を失墜」後の,「汚名挽回」の絶好のチャンス到来!!というべきであろう。

(思い返せば・・・)


 

 

さて,大阪地検・特捜部は,どうでるか?
佐川氏を「野放し」にするようでは,特捜部の存在価値などない!!というべきであろう。

それでは,この場合,佐川氏をどのように取り調べて,彼の口を割らせる(正直に供述させる)のか?

私が,かつて弁護した被告人らから聞いた,特捜検事らによる検事取調べの実情,「手口」を参考に,佐川氏の「口の割らせ方」(手口)をご紹介しよう。
「手口」は,いたって「浪花節」調で,原始的ながら,古典的なやり方だ。

(手口その1)

かつての「佐川氏の部下」にして,事件の「犠牲者(自殺者)」となった方の「遺影」を,

検事の机の上におき,佐川氏に見せつけながら,
「この『遺影』をみよ。さらなる犠牲者を出したいのか?!!」といって諭す。

 

(手口その2)

佐川くんの母校(小学校又は幼稚園)から,「卒業(卒園)アルバム」を取り寄せる
そして,彼に,当時の彼自身の顔写真を示しながら,
「この時のことを思い出せ。君は,もっと純真だったハズだ。
 君もいろいろ辛いことがあっただろうが,もともと君の『』は,汚れていなかったはずだ。
 君の親は,君をそのようなウソつきには育てなかったはずだ。
 あの当時に戻れ!!,さあ,正直に全てを話なさい!! 
 黙ったままなら,実刑だぞ。これから夏になるが,すぐに秋になる。刑務所の冬は寒いぞ。」
などと言って,諄々と諭す。