北口雅章法律事務所

弁護士のブログBlog

“最高裁の顔” が変わるということは。

 

最高裁長官がまもなく変わる。

わたしが批判の標的 “目の敵” にしてきたこの方から

 (参照)https://www.kitaguchilaw.jp/blog/?p=67

この方へ変わるとのこと。

圧倒的多数の法曹関係者にとっては,

今回の人事異動など,どうでもいいことだろうし,

大勢に影響はない,と思うであろう。

 

が,私にとっては違うというか,違うと信じてきた。

大谷直人最高裁判事(第一小法廷所属)は,

刑事裁判官としては,公正な方であるとの評価がある一方で,

特に悪い評価を聞いたことがない。

 

私の弁護士人生を変えた,といっても過言でない刑務所事件。

このうち,放水事案の再審請求・特別抗告審が,

現在,最高裁第一小法廷に係属している。

(注)放水事件のおぞましき実情については,
   コチラの動画を是非にご覧ください。
      → https://www.kitaguchilaw.jp/column/

 

私としては,大谷判事にこそ,本再審請求事件の審理に加わってもらいたいと願っていたが,

今回の人事異動の結果,この願いも絶望的となった。

最高裁長官ともなれば,司法行政事務や公式行事に忙殺され,

小法廷の審理には全く関与しない(できない)という悪しき慣例が

確立されてしまっているからだ。

この意味で,上掲・人事異動は,私にとっては,誠に不本意な出来事である。