北口雅章法律事務所

弁護士のブログBlog

裁判官・弁護士に求められる「正射必中」の心構え

近時の医療裁判における,患者側弁護士にとっての厳しい現状を嘆き,憂えて,昔,名古屋高裁・名古屋地裁・東京高裁でお世話になった元部長裁判官に,このほど「愚痴の」メールを送信したところ,早速に返信をいただいた。そして,ゴディバジャパンの社長が共鳴されたという,日本の弓道における「正射必中」の心構えについて,説諭を受けた。

曰く,「(『正射必中』とは,)弓道での考え方で、的に当てることではなく正しく射ることに集中すること、そうすれば、結果が付いてくるということだそうです。訴訟でいいますと、結果よりも、正しくプロセスを実践することに集中するということでしょうか。これは、審理を担当する裁判官に最も必要な心構えかもしれません。認容、棄却という結果よりも、まずは的確な審理をすることに集中せよ、といえそうです。ただ、裁判官だけでなく、訴訟を担当する弁護士の皆さんにも、まずはプロセスに集中してくださいということはできそうです。的確な主張、証拠により事実を提示していただくことでしょうか。」と。

この元部長裁判官は,依願退官後,某法科大学院でも教鞭をとられてみえるやにうかがっているので,あるいは,ロー生らにも,このような教育をされているのであろうか,とも思った。

 

 

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