某裁判官が，ツイッターで，次のツイートを紹介していた。

 

これを読んで，
私も，母校ＯＢが集ったある会合での
元名古屋高裁部総括判事の挨拶の中で披露された，
来栖先生のエピードを思い出した。

曰く，

「われわれの学生時代，来栖先生が，講義で（？）宣われた。
『婚姻は，“錯誤”によって成立し，
　　　    　 “忍耐”によって維持される』と。
　確かに。でも，そのことは，
（生涯独身を貫かれた）来栖先生には言われたくない！！」

だってさ。

 

来栖三郎先生（元民法教授）といえば，財産法の大家。

私が大学に入学したときは，既に定年退官されていたが，当時はまだご存命で，
確か法律相談部の顧問として，会合に顔を出されてみえたことがあり，
遠目ながら，お姿を拝見したことはあった。

石井紫郎教授（日本法制史）が，その講義の中で，
「来栖三郎先生の『契約法』（有斐閣・法律学全集）は名著だから，
　是非読んでもらいたい。」と激賞されたので，
今も，事務所の書棚に置いてある。が，事件絡みで参考にした程度で，
通読はできないままだったところで，今般の民法・債権法大改正。
これでもう，多分，来栖先生の「名著」を読むことはないであろう。

安易な民法改正には，本当に腹が立つ。