北口雅章法律事務所

弁護士のブログBlog

フランス文化の退廃と,フランス国民の劣化,それに続く,愛知トリエンナーレと!

イスラム教ないしイスラム社会を「風刺」の名のもとに「冒瀆」し,
イスラム教徒の激しい怒りをかって,テロリズムからの甚大な被害にあった
「シャルリー・エプド」(フランス人)が,性懲りも無く,5年ぶりに
「イスラム教の予言者ムハンマド(マホメット)の風刺画」を再掲した
特別号を発行し,増刷を重ねているという。

「冒瀆する権利」が,「フランス人に支持されている」だとぉ??
「冒瀆」「侮辱」よりも悪質な「犯罪行為」であって,
「権利」「自由」などではありえない!!

フランス人の民度が問われる!!

フランスの知性の代表格といえば,私の中では,
フランス革命の理論的支柱となったジャン=ジャック・ルソー(Jean-Jacques Rousseau)の社会思想,クロード・レヴィ=ストロース(Claude Lévi-Strauss)の構造主義,(私は嫌いだが,サルトルSartreの実存主義)等々が思い浮かび,これら偉大な思想家の背景には,その天才を生み出す国民文化の伝統があったはずではないか。
 それが,他民族の宗教,他民族社会を「冒瀆」し,明白な「ハラスメント」に当たる(レイシズムそのものである)にもかかわらず,フランス国民の代表者であるはずの「マクロン大統領」さえも,「シャルリー・エプド」が敢行している「狂気(凶器)の沙汰」を支持しているという。朝日新聞の報道がどこまで正しいか不明であるが,もし上掲報道が事実ならば,フランス文化の退廃と,フランス国民の民度の劣化は,目を覆うばかりだ。フランス人である彼・彼女らは,必ずや痛烈なしっぺ返しを受けることになるだろう。

イスラム社会を激高させた「風刺画」とはいかなるものであったか?
「表現の自由」にかかわる一法律家としては,
「イスラム風刺か,ヘイトか」(第三書館編集)を購入して読まねばなるまい。そのパンフレットの風刺画サンプルをみただけでも,「風刺」,「エスプリ(esprit)」の許容限度を超えた「冒瀆」「ハラスメント」「ヘイト」に当たることは明らかだ。


(懐かしい板垣雄三先生のお名前(↑)を久しぶりに見た。大学教養部時代,中東史の講義を受けたことがあった。講義はあまり面白いものではなかったが・・・。)

さて,「シャルリー・エプド襲撃事件」(2015年1月7日,にフランス・パリに所在するの週刊風刺新聞『シャルリー・エブド』本社にイスラム過激派テロリストが乱入し、編集長、風刺漫画家、コラムニスト、警察官ら合計12人を殺害された事件)のことは,大村知事が勝手に組織した,愛知県検証委員会でも検討資料の中で言及されていたが,
A:「シャルリー・エプド襲撃事件」の「風刺画」の問題
B:「あいちトリエンナーレ・不自由展」の「国辱作品」の問題とは,
全く本質を異にするので,ご注意いただきたい。

前者(A)のフランスで問題となった「風刺画」(表現),あくまでも,民間団体(シャルリー・エプド)が「自費」で出版した出版物であるのに対し,
後者(B)の日本国・愛知県で問題となった「天皇肖像焼損映像」や「慰安婦像」は,愛知県・名古屋市という公共団体が「主催者」として,「公金」を使って展示させたという本質的な違いがある。
また,付随的に問題となる思想的「偏向」に示された「ベクトル方向」にも大きな違いがある。すなわち,前者(A)「シャルリー・エプド襲撃事件」の場合は,他民族(イスラム系・アラブ系民族)・マイノリティに向けられており,排外思想=国粋主義と結びつき易いのに対し,後者(B)「あいちトリエンナーレ・不自由展」の場合は,反日プロパガンダ・反日イデオロギーとして,矛先は,なぜか自国民・日本国に向けられており,一部反日極左勢力の政治思想の表明ないし,韓国被害妄想的な反日ヘイトそのものだこのような反日ヘイトをマスコミ=中日新聞・朝日新聞が報道しないのは,マスコミが反日極左勢力や,半島系・大陸系の工作員によって支配されるなど,マスメディア自体が腐っているからである)