北口雅章法律事務所

弁護士のブログBlog

星野仙一元監督の逝去を悼む

本年1月4日に,星野仙一元監督が逝去された(享年70歳)。
死因は,膵臓がんとのこと。膵臓がんは,発生初期は無症状のため発見されにくく,発見時には相当程度進行していることが通常である(したがって,がん発見時の余命が数ヶ月のことが少なくない。)。また,臓器周囲の神経に浸潤することで激痛を伴う。このため,膵臓がんは,癌のなかでも,特に厄介な部類に属する(数年前に54歳で逝去された先輩弁護士も,死因は膵臓がんだった。)。楽天が,「最期は昼寝でもしているような安らかな表情」と公表しているようだが,ご本人は既に死期を予期され覚悟を決めており,緩和治療が施されていたのではないだろうか。

星野「元監督」と書いたが,われわれ地元・元中日ドラゴンズファンにとっては,
勿論,「元中日ドラゴンズ監督」だ。
私が,初めて,星野元監督の姿をみたのは,
小学校時代,亡父に連れられて行った中日球場(当時は,中京競馬場の近くにあったと記憶している。)の内野席から見たマウンドの上。「中日ドラゴンズのエース」としての星野「投手」だった。多分,阪神戦だったと記憶しているが,「闘志むき出し」の投球には,まだ幼かった私にも,気迫を感じさせ,魅了させられた。

それからは,テレビでしかお目にかかったことがなかったところ,
弁護士になってから,亡父の招きで,ある会合に出向いたら,
星野監督がみえていた。そこで,亡父から紹介を受け,挨拶した覚えがある。

…てなことがあってか,私が,法律事務所を独立開業したとき,
当時中日ドラゴンズの監督だった星野監督から,
胡蝶蘭(こちょうらん)が届いた(後掲写真)。嬉しかった。

もちろん,弁護士として,星野監督のお役に立てたことは何もない。
ただ,星野監督の下にいた(と記憶している)中日ドラゴンズの某元選手が,
不倫問題で困りはてて,私の事務所に相談電話をかけてきたことがあったが,
(星野監督とは直接関係ない話だが),そのときは,懇切に対応を指導した記憶はある。

私の人生において,「袖すり合う」程度の縁であれ接触のあった方々のうちで,
岡山県出身の方には,味わいのある個性派の方が多いことに気付かされる。
星野元監督しかり。吉永裕介元検事総長しかり。(団藤重光先生も岡山出身だ。)

謹んで,御冥福を祈ります。 合掌