北口雅章法律事務所

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現代版イソップ物語 第2話

 大金持ちの雌(めす)の鶴(ツル)と,ビンボーな雄(おす)の鷺(サギ)が付き合っていました。
 あるとき鷺(サギ)が,鶴(ツル)にプロポーズしたところ,鶴(ツル)の両親が反対しました。理由は,その鷺(サギ)に「ゴールドディガー(山師)」というアダナ(あだ名)が付けられていたため,世間体を気にしたからでした。そこで,鶴(ツル)は,鷺(サギ)との駆け落ちを決意し,鷺(サギ)に対し「あなた,先に海外に飛んでいって,“ 愛の巣 ”を作っておいて!」と,“ 鶴(ツル)の一声 ” を発しました。鷺(サギ)は,まだ結婚前でしたので,“ 金ヅル ” は確保できておらず,見栄はあっても,“ 愛の巣 ”を作るだけのお金や,甲斐性もなく,異国の地で,見栄をはって,鷲(ワシ)にお金を借りました。そして,そのお金を工賃として,カッコー(郭公)に巣作りを頼み,高い高い高級な大木の上に,“ 愛の巣 ”を作ってもらいました。

 ところが,鷺(サギ)は,鷲(ワシ)から借りたお金を約束どおりに働いて返さなかったため,怒った鷲(ワシ)に,「御主(おぬし),サギしたな!?」と誹謗中傷された挙げ句,その “ 愛の巣 ” を真っ逆さまに,地上に叩き落とされ,壊されてしまいました。
 このため,哀れ,鶴(ツル)と鷺(サギ)は,「カッコーの巣の上で」暮らすことになってしまいました,とさ。