北口雅章法律事務所

弁護士のブログBlog

日本体育協会(会長・藤田直志)の判断に異議あり

日本体育協会(会長・藤田直志)のアホさ加減に怒りを覚え、腹立たしいので、ブログを改訂することにした。

「日本体操女子のエース」(19)(福井県立鯖江高出身)が「喫煙と飲酒」を理由に、五輪出場を辞退した(「辞退させた」というべきであろう)というが、全く理解に苦しむ。

 日本を代表する選手に「品行方正」が求められることは当然であろうが、「スポーツマンシップ」と、「品行方正」とは、基本、別次元の問題である。はたして「品行方正」は、五輪出場の「資格」要件を剥奪するほどの規範であろうか。ドーピングで引っ掛かった訳でもないのに、「五輪出場を辞退」させるほどのことか。

なるほど20歳未満の飲酒・喫煙行為は規律違反かもしれない。だからといって、その程度の微罪で、「五輪出場を辞退」は、理解に苦しむ。「喫煙と飲酒」がバレた以上、深く反省させた上で、五輪で「汚名挽回」を図り、全力を出しきるよう教育的指導をするのが本来ではないのか?

…てなことを、昨日、ブログに書いたが、今朝、新聞各紙を読んで、益々、日本体育協会のアホさ加減が腹立たしく思えたので、加筆しておきたい。

どうやら、事実関係は、19歳で、喫煙1度、飲酒1度の非行(というほどの非行でもない)をチクられたもよう(昔懐かし「ゴキブリホイホイ」の宣伝文句でないが、「1度ある」ということは、常習的にあったんだろうが…、大したことではない。)。

日本体育協会の会長・藤田某とやらは、彼女のオリンピック代表選手に選ばれるまでの、本人の郷里・全日本の期待を一身に背負い、「自らの人生を掛けた、生涯一度の挑戦」、これまでの「血の滲むような努力」に思いを致したことがあるのか!?

 

順天堂大学の上記見解は、至極常識的で真っ当である。

 

 

日本体育協会(会長・藤田直志)は、自らの判断を誤って、代表選手本人に「辞退を強要」し(たと推認される)、「若い芽(可能性)を摘み取った」ことこそを「謝罪」すべきではないのか!?」

 

 

「顧問弁護士に法的にしっかり問題ないものと確認した。」だとぉ?

誰が法律違反が問題だと言うか?、言うわけがない(本人の「任意の同意」があれば、違法性が問題にならないことは、あったり前のこと!)、

こちらが問題にしているのは、あんたの「社会常識」、「見識レベル」の問題なんだよ。

 

讀賣新聞によると、

「鯖江高体操部のT監督(54)」は、「応援、期待してくれていた県民、鯖江市民の方々には申し訳なく思う」とした上で、「一つのけじめとして社会的な制裁を受け止め、今後のキャリアを考えられるよう支えたい」と話した、という。

 「社会的な制裁」というが、明らかに罪刑の均衡を失している。

同高のI校長(57)は、「応援していただけに大変残念だが、鯖江で練習する高校生らの憧れであり、大事な教え子であることに変わりはない」と涙ながらに語り、「彼女が一生懸命鯖江で練習してきた姿を見てきた。鯖江に帰って来たときは学校を挙げて応援したい」とエールを送った、という。

 「大事な教え子」だというなら、五輪出場に向け、陳情活動を展開すべきではなかったか。

 杉本(福井県)知事は「非常に残念だ」とし、「今回の件を深く受け止め、自らを見つめ直してほしい。次の機会に向けて、心身ともに成長することを期待する」とコメントした。県は、宮田選手を含む県ゆかりの五輪出場選手を紹介する映像を福井駅構内に掲示しているが、19日中にも取りやめる。宮田選手を除いたものを作り直すという。担当者は「多くの県民に応援される選手で、頑張ってほしかったが、残念だ」と肩を落とした。

 どいつもこいつも、彼女に手を差し伸べなかった、とみえる。
 付和雷同的であり、福井県という地域社会全体が、寛容さに欠けているのではないか。