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ニュース解説 「 『 アッキード事件 』 の行方 」
- 2018-04-06
山本太郎氏(参議院議員)によると,
森友問題は,2つに区分されるという。
すなわち,
第1問題:公文書改ざん・国会虚偽答弁一年間空転問題と
第2問題:「『国有地タダ同然問題』に関係していたんですか」問題と。
(第2問題=いわゆる 『アッキード事件』 )
<出典>山本太郎 参議院議員 質疑 予算委員会(2018.3.28)
https://www.youtube.com/watch?v=i37aOXUbHTY&feature=youtu.be
(註) 『アッキード事件』とは,いうまでもなく,『ロッキード事件』を,
アベ首相の妻・昭恵氏(通称『アッキー』)に掛けて,もじった詞(ことば)
である(業界用語)
私は,第1森友問題も,第2森友問題(いわゆる『アッキード事件』)も,
手段・目的,原因・結果の相互関係にあり,この意味で密接不可分に連関・連動し,
両者を区別すべきではない,と考える。
さて,いよいよNHKが,森友問題に係る「特捜ニュース」を大々的に扱った。
一大スクープ(事実上の「プレスリリース」)であるから,入手元(リーク者)が「山本特捜部長の意を受けた」大阪高検関係又は大阪地検特捜部関係の事務官であることは,江田憲司氏(衆議院議員)のツイートを待たずとも自明の理である。
NHKに取りあげられたということは,佐川・前国税庁長官の逮捕・勾留(いわゆる『Xデー』)は,「時間の問題」となったということだ。即ち,大阪地検特捜部は,佐川氏の嫌疑を固めたということになる。
嫌疑の中核は,森友学園への国有地売却に際して,
約8億2000万円の値引き「名目」とされた,「ゴミ」の撤去費用について,
実際に,ゴミ処理の状況(ダンプカー4000『杯』相当)を財務省は確認しているのか?
という福島伸享議員の国会質問に対し,財務省は,答弁に窮して即答できず,
その直後に,(「官邸」の意をうけた?)財務省が森友学園に対し,
偽装工作を試みて失敗!
その失敗を報告するメールが,財務省理財局の関係職員から
財務省本省に拡散し,
これらのメール(偽装工作の共謀関係を証明する証拠資料!)が
全て,大阪地検・特捜部に入手されるに至ったという。
こんな,特ダネ,
山本・特捜部長の承諾なしにリークされることなどありえない。
そして,
これは,佐川・前国税庁長官の逮捕・勾留への「リーチ」がかかった,という
上野検事長と山本特捜部長の「自信の顕(あらわ)れ」であり,
「官邸」=「黒川 弘務・法務省事務次官」への「勝利宣言」とみられる。
が,まだまだ事態は流動的だ。
「世論の,強力な後押し」がないと,
いつ大阪地検特捜部が,
「官邸」からの「(検事総長への)圧力・『泣き落とし』」,
「取引打診又は虚仮威し(秘密漏示罪[刑法134条],国家公務員法違反)」,
そして「(検事総長からの)幕引き指令」
に屈して,萎えてしまう可能性がまだ0(ゼロ)ではなく,
「佐川・元国税庁長官」も,その先に控えている「谷査恵子(さえこ)氏」(共犯嫌疑)その他「官邸関係者」(秘書官等)も,起訴猶予にしてしまい,
「アッキー」の国会招致も,お流れとなってしまう可能性が十分にあるからである。