北口雅章法律事務所

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「名古屋の台所」が消え,美味しい魚が食えなくなる?

「名古屋の台所」といわれる,「柳橋中央市場(中央水産ビル)」には,
鮮魚の卸売業者など約70店舗が営業しており,
名古屋の鮮魚を扱う飲食店業者(寿司店,和風小料理店)の多くは,
この柳橋中央市場から鮮魚を仕入れる。
ところが,このほど12月4日,
「柳橋中央市場(中央水産ビル)」の運営母体である,
名古屋中央市場水産物共同組合が臨時総会で,
来年10月末を目途に,組合事業の廃止(共同組合解散)と,
同ビルの売却を決定したという。
このままでは,鮮魚卸売り業者は,廃止・離散に追い込まれ,
市場機能の著しい低下が見込まれる。

これに加え,安倍政権は,水道法改正(地方自治体の水道事業に企業参入を認める)に飽き足らず,漁業法までも改正して,地元の漁業協同組合や漁業者に優先的に漁業権を割り当てる現行規定を廃止するとのこと。「国際競争力のある漁業経営体」を育成し,漁業生産高を回復するのが狙いだというが・・・

冗談じゃねえ!!

漁業生産高が減衰しているというが,その原因は,水産資源が枯渇化していることと,
地元漁業者らの跡取り・後継者が育成されていないからである。
彼らから漁業権を召し上げたら,益々地元漁業は衰退の一途をたどり,
沿岸漁業による,美味い魚が,卸売り市場に出回らなくなる。

加えて,柳橋中央市場の廃止ときた日には,
「名古屋市民」にとっての「食の楽しみ」はどうなるのか??

お寿司屋さんが嘆くのも,もっともだ。

何が苦渋の選択だ!?

冗談じゃねえ!!!