北口雅章法律事務所

弁護士のブログBlog

スガ(官房長官)にスガった(?)東京高検検事長

東京高検検事長「定年延期問題」は,
国家の根幹(法治主義原理,法律による行政の原理)を揺るがしかねない
重大な法律問題である(憲法構造にも関わってくる)。

・・・という趣旨のブログを昨日も書いたところで,
今朝,朝日新聞が,「天声人語」,「社説」ともに,
この問題を扱っていた。

「疑惑」と表現を緩め,うそぶいているが,
朝日新聞は,「黒川・検事総長」誕生後の意趣返しが怖いのか?

今回の東京高検検事長「定年延期問題」の背景に,
黒川検事の「ライバル」林眞琴・名古屋高検検事長の定年時期を見据えて,
その検事総長就任の「芽」を潰すことが「狙い」であったことは,
あまりに露骨であって,まさに「禁じ手」である。
このような「禁じ手」を使ってまでして
政権にすり寄り,自ら「検事総長就任」への布石を打った
としか考えられない人物の,明らかに違法な情実人事を「良識ある法律家・国民」は,
認めていいのか? 
認めていいわけがない。必ず将来に禍根を残す。

「桜を見る会問題」など,
所詮,「情実と“カネ”」の問題
(われわれ国民の税金をつかって,お友達にイイ思いをさせた,というだけの問題で,どの政権でも多かれ少なかれやってきたこと)

これに対し東京高検検事長「定年延期問題」は,
「情実と枉法(おうほう) ” 法律をねじ曲げる暴挙)」
の問題であって,法治主義、法治行政の根幹を揺るがす。

野党は,この法治行政の原理を根底から否定するに等しい,
安倍政権の暴挙に,ターゲットをシフトさせるべきであろう。

良識ある「検察OB」,
特に歴代検事総長の経験者は、
何故,黒川弘務・東京高検検事長の暴走を譴責しないのか?
連名で,抗議してもいいのではないか。

 

何かいい対抗手段はないものか?

及ばずながら,今年7月までに,
「ここ数年,懸案であった」名古屋刑務所事件・放水事案の再審請求
私の方で,名古屋高検に申立てることで

稲田検事総長と林検事長とが連れだって,
内閣府に出向き,
『私も,再審対応に追われているので,定年延長をお願いしたい』
と申し出てもらえるといいのだが。
林さん,私の再審請求にご支援いただけないものかなぁ・・・