北口雅章法律事務所

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飛騨千光寺の住職と円空と

 先日,NHKで,飛騨千光寺(岐阜県高山市)の24代目住職大下大圓(だいえん)さんの、医療・福祉現場での宗教活動(患者・家族の苦悩・葛藤に寄り添う)を扱った番組(「生死を物語る」)をやっていた。
 飛騨千光寺には,円空の名作が数多く残されており,番組でも,その一部が紹介されていた。同寺所蔵の一番の名作は,両面宿儺像だが,番組に出ていたのは,仁王,三十三観音と,賓頭盧尊者。仁王門は,武田信玄に燃やされた後,450年ぶりに再建されたという。

円空は江戸時代の僧侶なので,円空が仁王像を造顕したときには仁王門は焼失していたのだろうか。円空は,大木に直接,彫ったというが(近世畸人伝),その後,文化5年(1808年)に,その木は切られてて,仁王像は仁王門に安置されていたという(小島梯次「円空入門」92頁)。ということは,NHKの番組で紹介された「再建」は,「再々建」ということか。

 

飛騨千光寺に残る円空の肖像画

 

 

三十三観音は,病気平癒を願う信者が枕元に置いて快復を祈ったという。

 

賓頭盧尊者は,直接,病気の信者がこれに触ることで病気が快癒したという

(人々が,像を手で触るのでテカテカ光っている)。

 

ふと,ヴェローナの「ジュリエット像」を思い起こした。

ヴェローナ(イタリア)にある,「ジュリエットの家」にいって,
その銅像の右乳に触ると幸せな結婚が出来るらしい。