弁護士のブログBlog
円空作「韋駄天像」と、禅寺の食糧事情
- 2023-04-25
「韋駄天(いだてん)の像を祀れば食事の不自由がなくなるといって、禅宗の庫裡(くり)に多く祀る。甲冑武人の像で宝棒を捧げて合掌する。」という(石田茂作「仏教美術の基本」)。
円空も東海地区に多くの韋駄天像を遺しているが、当時、禅僧らがひもじい思いをしなくてすむように、との願いが込められていたのかもしれない。
等覚寺(長野県南木曽町)
円空の韋駄天の多くも、禅寺の台所(庫裡)に祀られているため、例外なく真っ黒に煤けている、とのこと(「岐阜の円空仏」159頁、「愛知の円空仏」103頁、岐阜郷土出版社)。
瑞岸寺(岐阜県神岡町)
神通寺(岐阜県上宝村)
左から、地蔵寺(愛知県江南市)、前熊寺(愛知県長久手町)、浄久寺(愛知県三好町)