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円空作「韋駄天像」と、禅寺の食糧事情

韋駄天(いだてん)の像を祀れば食事の不自由がなくなるといって、禅宗の庫裡(くり)に多く祀る。甲冑武人の像で宝棒を捧げて合掌する。」という(石田茂作「仏教美術の基本」)。

 

円空も東海地区に多くの韋駄天像を遺しているが、当時、禅僧らがひもじい思いをしなくてすむように、との願いが込められていたのかもしれない。

等覚寺(長野県南木曽町)

 

円空の韋駄天の多くも、禅寺の台所(庫裡)に祀られているため、例外なく真っ黒に煤けている、とのこと(「岐阜の円空仏」159頁、「愛知の円空仏」103頁、岐阜郷土出版社)。

瑞岸寺(岐阜県神岡町)

 


神通寺(岐阜県上宝村)

 

左から、地蔵寺(愛知県江南市)、前熊寺(愛知県長久手町)、浄久寺(愛知県三好町)