北口雅章法律事務所

弁護士のブログBlog

「(他人様の)大金を持ち歩く」のには、気を使う

私の場合、地裁で負け判決を受けても、「裁判所の判断が誤っているので、控訴して、高裁の判断を仰ぎましょう。」と言って依頼者を説得し、裁判所に控訴状を提出する。控訴状には、負けた金額に応じて、所定の金額の印紙を貼るのだが、…

被告事件で、「●●億円単位」の大敗になると、印紙も馬鹿高い。
印紙額○○○○万円ともなると、名古屋地裁ならまだしも、
遠方(東京地裁)での控訴となると、女性事務員に持っていかせるわけにはいかない。

最高額の印紙は10万円で、ワンシート20枚×10万円=200万円なり
これを○○枚となると、一人では心細いので、
依頼者に「ちょっと、付き合ってよ。」と、付添いをお願いすることにもなる。

東京地裁の受付窓口で、「これ、ヨロシクね。」といって、
控訴状に添えて、印紙のシートを○○枚と端数を提出すると、・・・

女性の受付事務官から、
「あの先生、シートの耳を取って、台紙に貼り付けてください。」
と指導を受けた。

やれやれ、台紙の白紙を○○枚、持参・用意しておいてよかった。
我ながら準備は周到であった(つもりだった)が、弁護士印(訂正用)の持参を忘れた。だが、東京地裁は「少々の誤記」は、二本線を引けば、目をつぶってくれる。