北口雅章法律事務所

弁護士のブログBlog

AIで、弁護士業は無くなるか?

AI(人工知能)が普及しても、弁護士業は無くなりはしないものの、弁護士が大量に失業するであろうことは、言われなくても分かっている。特に、交通事故、労災事故等の被災事故や、離婚事件等については、弁護士に相談する必要などなくなるのかもしれない。

 

だが、言わせてもらいたい。
 AI(人工知能)の普及で、弁護士が失業の危機にさらされるのと同様、「採用人数の大幅減少」を余儀なくされるのは、裁判官もしかりであろう(弁護士数が減れば、裁判の数も減るし、AIレベルの裁判官は「お払い箱」であろう。)
 もっとも、医療過誤訴訟の分野で、弁護士・裁判官を失業に導くようなAIを開発することは無理であろう。そもそもロクでもない裁判官が増え、AIに「インプット」しても問題の少ない「公正・妥当な」地裁判決例(判例情報)が著しく減少化傾向にあることから、判断をAIに任せると、ろくな判決が「アウトプット」されてこないであろうし、かえって、控訴が横行して高裁がパンクするであろう。もっとも、「医学の分野でも」AI化が進んでいるので(特に病理診断)、癌見落とし等の診断ミスに係る訴訟は「AI信頼の抗弁(≒不可抗力の抗弁)」なる主張が登場してきて、そもそも医療過誤訴訟自体が減少することになろう。かくて、医療過誤専門の弁護士も失業の危機に見舞われ、裁判所の医療集中部も無用になるであろう。