北口雅章法律事務所

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久しぶりの円空展(大阪)

大阪あべのハルカス美術館)にて、円空展を観覧してきた。
美術館の財政力(?)と、マスコミ(NHK、朝日新聞社)の協賛に伴うコネクション(?)を得て、埼玉と東海地区を中心に、著名な円空仏が集められていた。

 

円空仏とて、「信仰の対象」ではあるので、原則、写真撮影禁止とされている。
もっとも、何体かは、例外的に撮影禁止が解除されていた。
その理由を考えるに一つには、もともと「衆生」の視線・触手に開放されていたか(仁王像、賓頭盧尊者、一部の護法神)、現代では「宗教色」が殆ど失われたとみなされるか(両面宿儺像)であろうが、もう一つの重要な理由として、いずれも飛騨千光寺所蔵の像で、現住職の大下大圓さんの御厚意によるものと、推察される

(仁王像)

 

(賓頭盧尊者)

 

(護法神)

 

(両面宿儺像)

 

しかるべき美術館での展示は、背面も鑑賞できるように配慮されている。

 

図録は、一応購入しておいたが、かつて東京国立博物館の展示等に際して撮影された写真の流用が殆どで、残念な内容であった。もっとも、作品解説に用いられた写真はすべて背銘・背面の写真が採用されていたこと(但し、写りが悪い、)と、近時、三明神社(愛知県一宮市)にて、新発見の円空作「薬師如来像」が掲載されていたので、まあ、買っておいてよかった。

(追記)この実物をみれば、さすがに「模作」と思う愛好家はいない。