弁護士のブログBlog
宇陀川(奈良県)の下流域にある安産寺の地蔵菩薩像【上掲・左】は、平安時代(9世紀頃)、宇陀川の上流にある室生寺・金堂の薬師如来像【上掲・右】の脇侍として安置されていたところ、江戸時代、(宇陀川を下る舟に載せられて?)遷座されたとのこと(西山厚「仏像に会う 53の仏像の写真と物語」)。
なるほど、「よく整理された美しい衣文が太ももの間に流れ込む」像容(西山)は、仏師の同一性を窺わせる。しかしながら、ここまで股間の形状を強調されると、煩悩に満ちた衆生は、……と思う。「安産」寺に持ち込まれ、「子安地蔵」として信仰の対象となる由縁ではないか。
ちなみに、さきの最高裁令和5年10月25日大法廷判決は、外性器除去手術をしなくても、トランスジェンダー(性同一性障害)が性別変更審判を受けられる道を開いた。先日、大学時代のクラス会で再会した友人(東京高裁部総括)の話によると、「ホルモン療法によって他の性別に係る外性器に係る部分に近似する外観を備えるに至」っているか否か微妙な事案で、(男→女への)性別変更の審判を東京家裁に申立てたところ、却下審判を受けたトランスジェンダーが、即時抗告をしてくる事案が結構あるらしい。
上記ブログとは、あまり関係ないが…