北口雅章法律事務所

弁護士のブログBlog

「渥美半島の風」が事務所に届いた

昨日(10月3日) ,わが事務所に,小川雅魚(まさな)さんから,何やら郵便物が届いた。
 封を開けてみると,冊子「渥美半島の風」第4号が入っていた。
「渥美半島」をフィールドとして,文化的な活動をされている郷土愛に満ちた方々の,郷里にちなんだ人・自然・風物等に関するエッセイ・体験記がズラリと編集されている。その編集長が小川雅魚さんだ。


 小川雅魚さんの「正体」については,先にブログで書いた。
   ブログの題名:「渥美半島の風」;小川雅魚(まさな)さんの正体は?
  https://www.kitaguchilaw.jp/blog/?p=1716

ユーモア(エスプリ)に満ち,格調のある小川雅魚さんのエッセイから,早速,読み始めた。

(また,「油を売ってる!」という依頼者の非難の目を気にしつつ・・・)

今回のエッセイは,
「天空の滸(ほとり)にて」という題に,
「バルビエーレは,マエストロ」という副題がついている。

「赤羽根」(渥美半島)で「バルビエーレ(床屋さん)」をされている
渡辺賢治さんが,なんと,(「渥美半島」が生んだ,「渡辺崋山」以来の)天才画家だ,という趣旨の美術評論だ。
(「赤羽根」は,東京都北区の「赤羽(あかばね)」とは,ちゃいます!)
その「あまり知られざる」天才ぶりは,
小川雅魚さんのエッセイによれば,
「我が国の現代美術家を網羅したルーブル(美術館)の豪勢な図録『GRAND OPERA(2013年版)』には,油絵部門に黒田清輝佐伯祐三,日本洋画史に燦然とかがやく両巨匠とならんで(渡辺賢治さんの絵が)紹介されている。しかも両巨匠はそれぞれ1点の掲載だが,賢治画伯は『Mountain(山)』(2009)と『Lake Irago(伊良湖)』(2000)の2作の掲載。赤羽根のバルビエーレは生きながらの巨匠マエストロ(北口注:イタリア語で“芸術家”)と呼ばれてしかるべき芸術家なのである。」
と紹介されている。
「伊良湖」は,「岬」(Cape)であって,「湖」(Lake)ではないから,上掲標題が誤訳と思われるが,・・・・
紹介されている渡辺賢治さんの作品の1つが,この『伊良湖』 (↓)

昔,小学校時代,従弟らとともに,
伯父貴や叔父貴に連れててってもらった「海水浴場」が,
私にとっての『伊良湖』だが,ちょっと現実とイメージは違うものの,
なかなかの迫力だ。

読み進んでいくと,・・・

「都豊橋に住んで」と題する齋藤直人さん(作家)のエッセイの中に,
こんな写真を見つけた。
「昭和30年頃の路面電車」を写した写真(出典『よみがえる昭和の記憶』(アーカイブス出版))とのことだが,

「はるか彼方に丸物百貨店が見える。」と書かれている。

昔懐かし,『丸物百貨店』!!。『丸物百貨店』は,名鉄「豊橋駅」のすぐ近くにあった
豊橋駅前に,母の実家があったため,私は,小学校時代,同級生の「従弟」とともに,
何度か『丸物百貨店』に遊びに出向いた思い出がある。
母方の祖母から,従弟ともども各100円の「小遣い銭」をもらえば,
終日,『丸物百貨店』内の遊園地で遊べた時代だった。

そして,上記写真に撮された路面電車の前面の表示版に書かれている「東田」!
私は,この地で産まれた。
大学時代,確か「吉祥寺」(東京都)にあったフランス料理店の店長が,「豊橋市」出身だった。
「私は,『東田(豊橋市)』にある競輪場の裏にあった自宅で生まれたそうです。」と話したら,吃驚。言葉の末尾に「・・・ダラァ」 (三河・豊橋弁で「・・・でしょう。」の意)とつけて,『豊橋弁』丸出しの話をしていたら,店員が,「これチーフの奢りです。」といって,いろいろな料理を持って来てくれた。
あの時代が懐かしい,と思い出に浸ることのできる一冊であった。

小川雅魚さん,ありがとうございました!