弁護士のブログBlog
大分紀行 その2
- 2019-09-27
大分を訪ねようと思い立った以上は,
訪ねてみたい場所は,二箇所。
T川法律事務所(弁護士修習先)と,「有磯鮨」(行き付けの店)だ。
これらについては,後述することとして,
大分駅を出た後,大通り(中央通り)を北進すると,
目に入ってくるのが,
赤レンガの建物「赤レンガ館」である。
さて,東京から,初めて大分を訪れて来た旅人は,
この「赤レンガ館」を一目見て,
ややっ・・・,これは!!,と思って,あることに想到しなくてはならない。
コレって,ちょっと,東京駅に似てない?,ってさ。
いわれれば,気づくわな。
設計者は同じで,「辰野金吾」氏(東京大学教授)。
■冬の東京駅を描いた「雪の宵」
赤レンガ館に入ると,物産展と喫茶店等がテナントに入っていた。
何やら,ヘンテコなダルマが置いてあった。
■ダルマじゃくし
■逆子だるま
■グレだるま
■だるまの目の黒い内
■スフィンクスだるま
そして,その向かい側にある,
竹町商店街で,面白そうな企画展が行われていた。
「第5回 おおいた少年少女
夏休み工作工夫作品展」だ。
大分県・大分市の教育委員会も後援する,
市民団体主催の作品展で,
小学生が夏休みの宿題で工夫した工作の力作がズラリと並ぶ。
(まあ,もっとも,「親の入れ知恵」が相当入っているようだが)
気になった作品を紹介すると,・・・
■セミの抜け殻で作ったゴジラ
「西日本新聞広告社賞」をとっている。
■魔女の手のミイラ
「夢叶(ゆめか)ちゃん」!,君の発想は素晴らしい。
オジサンは感動したよ。
■メグロ
■息子は,サメの方が気に入ったようだ。
■佐藤くんよ!(小3,小1),君たちは,兄弟だな。
■最優秀賞はコレ!
竹で作った,龍(大分県知事賞)だが・・・
このような「子どもらしくない」作品(出来すぎ!)を最優秀賞に選ぶのはいかがなものか?
WADASUのようなオジサンなら,
「セミ・ゴジラ」か,「魔女の手のミイラ」の方を選ぶ!!。
■商店街のビルの2階の扉を開けると,古書店?(カモシカ書店)
■古書店2階の扉を開けると・・・
ナチスを分析した古典的名著「ビヒモス」を見つけ,思わず買ってしまった。
「ビヒモス(Behemoth)」とは,旧約聖書に現れる,恐怖の支配を行う怪物の名前である。
ノイマン(Franz Neumann)は,ナチス支配の本質こそ,この怪物に象徴されるとして,「人間の諸権利と尊厳とをのみこんでしまったところの,無国家,混沌,無法の無政府の支配」であると断じ,ナチズムの構造を本書で分析している。
訳者(岡本友孝氏ほか2名)の「あとがき」には,「この訳書は,本文については,第一版(ロンドン版)を底本とし,増補部分は,みすず書房を通じて丸山真男教授の私蔵本をお借りし,そのコピーによった。」とある。
ちなみに,丸山真男教授の論文「ファシズムの諸問題」には,脚注で,「ナチス独裁は明らかにこの授権法(注:「ナチス独裁に最初の,そして決定的な法的根拠を与えた例の授権法(Ermächtigungsgesetz 全権委任法))」)をすら蹂躙して築き上げられたのであった。どこまでも合法性に固執してファシズムの制覇を許したのは社会民主党の方であってナチスではなかった(cf.F.Neumannten Behemoth 1944.p.52-4・・・)」などと引用されている。
つづく