北口雅章法律事務所

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「敵を欺く」には、「味方も」欺く?

昨日(1月13日),TRUMP大統領が,
アラモ(テキサス州)で行った演説の内容が報道されたことで,
TRUMPシンパの日本人YouTuberらが一斉に意気消沈してしまったようだ。

理由は,TRUMPが,「バイデン政権(Biden administration)」という発言をしたことと,TRUMP政権が自らの実績として誇る「(メキシコとの)国境の壁」について,これを「壊さないで欲しい」と次期バイデン政権に懇請する趣旨のスピーチを行ったことにある。つまり,TRUMPの当該スピーチの内容によれば,TRUMPは次期政権の掌握を諦めてしまっており,「TRUMP支持者らがTRUMPに期待する」戒厳令行使による軍事政権下で,不正選挙に加担した「国家の反逆者(DS)ら」を摘発・処罰する意思がないことが判明したかにみえるため,意気消沈してしまったのだ。

 しかしながら,TRUMPが,本気で戒厳令による反逆者らの摘発・処罰を考えているのであれば,秘密裏に水面下で準備を進めつつ(軍隊を各地に配備して,逮捕予定者の行動調査等を行い,一斉逮捕が可能な態勢を整える。),「敵(DS,民主党勢力)」を油断させるために,意図的に,次期バイデン政権への移行を予定しているかのように,周囲に思わせることも一般論としてあり得るところである。

 もっとも,TRUMPの表情をみる限り,疲弊して冴えない感があるので,やはり「戒厳令の野望」は,TRUMP支持者らの「淡い期待」だったのかもしれない。

 そうはいうものの,TRUMPが,軍事力行使による選挙不正の摘発を真に断念したか否かは,やはり1月20日にバイデンの大統領就任式が滞りなく実施されるか否かによって確証されることであり,その前に,昨年クリスマス以来,「休業」していた「国防総省の事務引継ぎ」が再開されていることが確認されるまでは,「一縷(いちる)の望み」は残されているのではないか。TRUMPの「城(本丸)」は,今や,ホワイトハウスではなく,ペンタゴンなのだから。