弁護士のブログBlog
<小話その1>
今日も,残業のため,外食。ちょっと奮発して牛タン屋に入った。
独りで食事をしていると,「中国人」(?)の女性二人組の姉(ねえ)ちゃんが,
お店に入ってきて,いきなり私のテーブル席の隣のテーブルに席をとった(他にも席は空いていたが・・・)。
すると,「このオジサン,『美味(うま)そうなの』を食べてるな。」と思ったのか,
私の隣に座った姉ちゃんが,写真付きのメニューと見比べながらも,「そのもの」が分からなかったとみえて,
いきなり英語で話しかけてきた。
‘Excuse me. What are you eating now?
(すいません。何を食べてますか?)
Please show me by this menu.’
(このメニューで教えて頂戴)
(WADASUの注文したタンは,『ちょっとランクが上だよ!?』と思いつつ)
‘This one !’
と言って,彼女の手に持ったメニューの中の写真を指さしてやったところ,
同じものを注文したがな。ホォ! と思った。
(向かいに座った相棒にも,同じものを勧めていたが,
相棒の方は倹約を考えたとみえて,別のものを注文したもよう。)
ちなみに,この店(中区栄)の店主・料理人は日本人だが,
店員は,皆,東南アジア系(ベトナム?)だ。
<小話その2>
先般,他県在住の中国人(40代男性?)から,医療事故(?)の電話相談を受けた。
こちらは,日本語ペラペラ。
「母が,先日,〇〇県の総合病院で,大腸癌で亡くなった。
大腸癌は肝臓にも転移しており,肝性脳症を併発していた。
アンモニアの数値が高度の異常値を示していたのに,抗癌剤の〇〇を使用したのは,
副作用が強く,問題があったと思う。事務所で,一度,私の話を聞いて欲しい。」と。
(直感的には,多分,責任追及は困難だろうな,と思いつつも)
「わかった。」と言って,相談の予約日を先の日に入れておいたところ,
一昨日,突如,彼から電話があり,
「偶々,名古屋に寄る用事があったので,今,名古屋に来ている。
遅くなってもいいので,会ってもらえないか。」というアポの申出があった。
「(やや遅がけ)〇〇時頃なら,いいよ。」と言ってやったところ,その時間に事務所を訪れたその中国人男性は,
「母は,アンモニアの数値が悪化していたので,〇〇(薬剤)の点滴を受けたが,
効き目がなかったので,こういう場合は,△△(薬剤)を点滴すべきだった,
と思うがどうだろうか?」という。
「あのねえ。電話相談のときと,問題点が違うじゃないか。」と聞きかえすと,
「前の相談内容は,既に自分で調べて納得したから,もういい。」という。
私は,おもむろに,書棚から「今日の治療指針」(医学書籍)を取り出して,
「肝性脳症の治療薬として,第1選択は,やはり〇〇(薬剤)となっているし,
この本は,ちょっと古いが,△△なんて薬剤は,どこにも出てこないよ。・・・」
と話しつつ,彼の手許をみると,
ギョッとするようなCT写真を持っていた。
「ちょっと,ちょっと,その写真を見せてよ。」といって,確認したうえで,
「〇さん,こんな末期じゃあ,何をやっても,お母さんの救命は無理ですよ。
肝臓全体が癌じゃない。それに,お腹の中も,腹水がかなり溜まってますよ。」と。
「ところで,お母さんは,大腸癌の手術はしたのかな?」
「平成15年に,しました。」
「そのときの,ステージは?」
「ステージⅣでした。」
「ええ??,何で,そんなになるまでほかっておいたのかな?
もっと早い時期に血便が出てたでしょう。」
「そうなんですけど。地元(大連)の医師にみせたら『痔(じ)だから,大丈夫。』って言われていたものだから。」
「お母さんが来日したのは,何時ごろのことかな?」
「平成14年末です。」
「だったら,中国の医師の責任でしょう?。『大腸癌の見落とし』じゃないかな?
もっと早くに,お母さんを日本に連れて来ればよかったね。
責めるなら,中国人の医師を責めなさいよ!!」
と言ってやったら,(お母さんを救命できなかった)無念さを噛みしめるような顔つきで,
「中国では,時効の問題があるし・・・」と言いつつも,
私の回答には納得してくれたようだ。