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この中に、「密告者」がいるのではないか。
- 2024-07-26
「公益通報」というが、禁酒・禁煙は、未成年者保護立法であるから(違反者の処罰規定は存在しない)、違反行為の通報目的は「公益目的」とは言い難いのではないか(強いて言えば、日本体育協会の指導者が、宮田選手の「監督を」懈怠していることの是正を求めての情報提供が目的だとすれば公益通報といえるが、そのようなことは考えにくく、明らかに「密告」だろう。)。
同年代の選手であれば、「オリンピックが控えているので、主将、ここは、酒・タバコは自重しましょう。」と言えたはずだが、明らかに年齢層が、宮田選手より低そう【注】。したがって、「日頃の先輩風に加え、酒臭さ、タバコ臭さ」が彼女らのいずれかの我慢の限界を超え、やむなく、自分の両親に宮田選手の行状を訴えたではないか。ここまで大事(おおごと)になろうとは、思いも及ばずに。その結果、その両親のいずれかが、「戒めの目的」で、日本体育協会への「密告」に至ったのではないか。
【注】4名の年齢は、19歳×2名、16歳×2名のようだ。だとすれば、彼女らは、見た目だけでなく、精神年齢も相当低いように思われる。
日本体育協会(会長・藤田直志)の判断に異議あり | 弁護士ブログ | 名古屋で医療過誤のご相談は 北口雅章法律事務所 (kitaguchilaw.jp)
[追記]私が、藤田直志氏の判断について、激しく怒りを覚えるワケは、それが「教育哲学の基本」理念に根本的に反するからである。
「われわれは、何よりも望みを持つことを心がけ、自分の中に『望みの徳』を育てなければならない。そうでなければ自らを地獄に陥れることになる。また、人に意地悪をしたり、嘆かわしい行為を見せつけて絶望感を与えることがあれば、自らを通して(per me)人を地獄に陥れることに等しいことを肝に銘じなければならない。してみると、他者への徳としての愛徳の基本に、他者に希望を与えること、いなむしろ他者が自ら希望をもつようにさせること、すなわち『望ましめること』こそ、なければならない徳であろう。これは教育哲学の基本なのである。」(今道友信「ダンテ『神曲』講義」より)。