北口雅章法律事務所

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円空仏に対する素朴な疑問

上掲・円空仏は、①「(頭部の)肉髻(にっけい)」、②「(膝上の)阿弥陀の定印(じょういん)」、③「(岩座の上に載った)蓮台(れんだい)」等の特徴から、阿弥陀如来像と特定できる。

 

ところで、円空の造顕した仏像の中には、上掲・各仏像のごとく、定印や手先を表面に出さず、胸の前、「袖中で両手を合掌」させた状態を表現した作品が少なくない。上掲・写真左側阿弥陀如来像で、上掲・写真右側が、観音菩薩像である。

このように、両手を袖中に入れた状態では、その両手の上に物を置くことはできないはずだが…

 

 

上掲・左側の観音菩薩は、袖中に入れたはずの両手に蓮台を捧げ持ち、上掲・写真右側の毘沙門天像は、両手で宝塔を捧げ持つ
どうやって、両手の上に載せたんだろう? 
眷属や「対になる」脇侍に載せてもらったのだろうか?