弁護士のブログBlog
円空仏に対する素朴な疑問
- 2022-12-01
上掲・円空仏は、①「(頭部の)肉髻(にっけい)」、②「(膝上の)阿弥陀の定印(じょういん)」、③「(岩座の上に載った)蓮台(れんだい)」等の特徴から、阿弥陀如来像と特定できる。
ところで、円空の造顕した仏像の中には、上掲・各仏像のごとく、定印や手先を表面に出さず、胸の前、「袖中で両手を合掌」させた状態を表現した作品が少なくない。上掲・写真左側が阿弥陀如来像で、上掲・写真右側が、観音菩薩像である。
このように、両手を袖中に入れた状態では、その両手の上に物を置くことはできないはずだが…
上掲・左側の観音菩薩は、袖中に入れたはずの両手に蓮台を捧げ持ち、上掲・写真右側の毘沙門天像は、両手で宝塔を捧げ持つ。
どうやって、両手の上に載せたんだろう?
眷属や「対になる」脇侍に載せてもらったのだろうか?