弁護士のブログBlog
「心が折れた」って、セクハラ加害者の分際で使う言葉か??
- 2024-03-01
ちょっと、待て。
「心が折れた」というのは、例えば、ハラスメントを受け続けた「被害者が」、ある瞬間、我慢・堪忍の限界を超えて、緊張の糸がプッツンと切れてしまったような場合に使う言葉である。
時代錯誤の独善から居直ろうとしたところ、かえって、マスコミ等から集中砲火を浴びたセクハラの「加害者が」、(ある種、自業自得の報いとして)炎上し続けた挙げ句に、「自己主張を断念」したときに、加害者の分際で「心が折れた」という言葉を使う(使わせる)というのは、非常な違和感があるのだが…。
ハラスメントは、基本、「行為者の意図」は斟酌されない。
行為者の言動を受けた「相手方が」どのように受け止めたか?(「冗談・悪ふざけの類い」として受け流していたのか、あるいは、我慢を強いるものであったか?)、そのような言動が、社会通念上(客観的な立場からみて)、許容限度を逸脱していると認められるか否かが問題である。